CRMLS 規定 11.5.2 におけるバーチャルステージングの開示

CRMLS は加工した写真を 2 つに分けます。家具や設備機器の加工は、開示してオリジナルとペアにします。建物そのもの、あるいはそこから見えるものを変えた画像は、リスティングに載せること自体ができません。

MLS
CRMLS
施行日
2026年1月5日
運用状況
警告のあと $250
最終確認日
2026年8月3日

規定の内容

規定 11.5.2 は、カリフォルニア州の AB 723 を実装するため、2026年1月版の CRMLS 規則集で新設されました。定義は狭く、デジタル加工画像とは家具または設備機器に関わる要素を追加、削除、変更した画像を指し、照明、ホワイトバランス、トリミング、露出といった一般的な調整は含まれません。

A Subscriber who submits to the MLS any Digitally Altered Image must also (i) submit the original, unaltered version of the digitally altered image, (ii) ensure that the original, unaltered version is displayed in the listing immediately before or after the digitally altered image, and (iii) ensure that the digitally altered image is labeled as "Photo Modified", "Virtually Staged", "Digitally Altered," or "AI Altered," or some accurate substantially similar term in the text field section for the altered photo in the add/edit module.

CRMLS Rules and Policies 規定 11.5.2、2026年1月5日施行。原文は英語です。 CRMLS Rules and Policies を読む

規定はそこから開示の先へ進みます。サブスクライバーは、不動産の要素を追加、削除、変更した画像をリスティングに載せてはならず、床材、壁、窓、構造部材、造作収納、塗装色、外構、植栽、ファサード、設備、間取り図が名指しされています。同じ禁止は、街灯、電柱、窓からの眺望、隣接する物件など、敷地の外にある要素や敷地から見える要素にも及びます。例外は 1 つだけで、掲載価格の範囲内で、引き渡しまでに加工した写真どおりに物件を改修する場合です。

実務上の意味

この線引きからいくつかのことが導かれ、2 つ目でつまずく人が少なくありません。

  • 家具の追加や削除は認められています。写真にラベルを付け、その隣にオリジナルを掲載すれば、規定の範囲内です。
  • 建物の加工は開示で片づく話ではありません。壁の塗り替え、床材の差し替え、電柱の消去は、どんなラベルを付けてもリスティングへの掲載自体が禁じられています。
  • ラベルは追加・編集モジュールの写真説明テキスト欄に記載し、Photo Modified、Virtually Staged、Digitally Altered、AI Altered(いずれもデジタル加工を示す表記)または正確に同等の語を使います。
  • ウォーターマークは不要です。CRMLS の FAQ がそう明言しており、メタデータやファイル名のタグが必要だとする業者のページとは食い違っています。
  • 引き渡し時点では存在しない家具をバーチャルに取り除く行為も、CRMLS のナレッジベースによれば加工にあたります。

空の差し替えは、規定にも FAQ にもナレッジベースにも登場せず、一般的な調整とも、敷地から見える要素とも読めてしまいます。家具以外の片付けも同じ隙間にあり、定義は家具と設備機器に及ぶ一方、禁止は不動産の要素に及ぶためです。どちらも条文上は未解決です。ご自身で理屈を組み立てて答えを出すのではなく、CRMLS へご確認ください。

調整して使える開示文例

CRMLS は使えるラベルを規定そのもので指定していますので、写真の説明欄では独自の表現をつくらず、指定されたものを使ってください。以下は、その欄でカバーしきれない場所のための下敷きです。実際に入力する文はそのまま英語でご利用ください。

写真の説明欄
Virtually Staged. Original unaltered photo shown immediately after.(バーチャルステージング済み。未加工のオリジナル写真をこの直後に掲載しています。)
エージェント向け備考欄
Staged images in this listing are labeled and each is paired with the unaltered original, per CRMLS Rule 11.5.2.(CRMLS 規定 11.5.2 に従い、このリスティングのステージング画像にはラベルを付け、それぞれ未加工のオリジナルとペアで掲載しています。)
MLS 外の広告
This image is digitally altered. Furniture was added digitally and the structure of the room is unchanged. The original, unaltered image is at the link below.(この画像はデジタル加工済みです。家具はデジタルで追加しており、部屋の構造は変えていません。未加工のオリジナル画像は下のリンクからご覧いただけます。)

AB 723 は MLS の規定より広い範囲を対象とします。広告や販促物のすべてに及び、記載に加えてオリジナル画像を特定するリンク、URL または QR コードを求めますので、MLS 内で規定 11.5.2 を満たしても、それだけで法令を満たしたことにはなりません。

EstateInventor でできること

EstateInventor のステージングはジオメトリ固定です。壁、窓、扉、天井、床、造作、比率は撮影したままで、出力の寸法はアップロードしたファイルと一致します。追加や削除の対象は家具と装飾だけで、これは CRMLS が禁じる側ではなく、開示すれば使える側の分類です。

規定 11.5.2 のもとでは、この区別がすべてを決めます。壁を塗り替えたり間取りを広げたりするツールがつくる画像は、どんなラベルを付けても掲載できません。また、編集はお手元の写真から始まり同じ寸法で返ってきますので、規定が掲載を求める未加工のオリジナルは、アップロードしたファイルそのものです。

それでも開示は必要です。家具の追加は定義のまさに中心にありますので、写真にラベルを付け、オリジナルを掲載してください。1 つ注意が要る機能があります。当社の屋外向けの機能は空、芝生、ファサードを調整しますが、植栽とファサードは禁止の対象として名指しされていますので、確認せずに CRMLS のリスティング写真へ使わないでください。

よくある質問

CRMLS はバーチャルステージングの開示を求めていますか

求めています。家具の追加や削除により、その写真は規定 11.5.2 のデジタル加工画像になります。写真の説明欄にラベルを記載し、オリジナルを提出し、そのオリジナルをステージング版のすぐ前かすぐ後ろに表示してください。

画像にウォーターマークは必要ですか

不要です。CRMLS のデジタル加工画像に関する FAQ は、ウォーターマークは必要ないとしています。ラベルは代わりに写真説明テキスト欄に記載します。

電線を消したり壁を塗り替えたりできますか

CRMLS のリスティングではできません。これらは不動産の要素、または敷地から見える要素にあたり、規定は開示によって認めるのではなく、そうした画像の掲載自体を禁じています。唯一の例外は、掲載価格の範囲内で、引き渡しまでに実際に加工どおりへ改修する場合です。

罰則はどうなっていますか

CRMLS の説明は一貫していません。2025年の違反金一覧に 11.5.2 の項目はなく、2026年の FAQ 文書はまだ罰金はないとしており、2026年7月に更新されたナレッジベースでは警告のあと $250 と説明されています。誤解を招く画像は、規定 11.5(c) のもとで別途 $100 の対象にもなります。

規定 11.5.2 を守ればカリフォルニア州法も守ったことになりますか

それだけでは足りません。AB 723 は Business and Professions Code に 10140.8 条を追加し、広告全般を対象として、開示の記載に加えてオリジナル画像へのリンク、URL または QR コードを求めています。MLS の規定が扱うのはリスティングの登録情報だけです。

出典

ご利用の前に

このページは情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。各 MLS が自ら公開している文書をもとに作成し、そのすべてにリンクしていますが、規定は改定されますし、地域ごとの解釈も分かれます。リスティングを公開する前に、所属する MLS またはブローカーに現行の条文をご確認ください。リンク先の原典とこのページの記述が食い違う場合は、原典を正としてお取り扱いください。

CRMLS のバーチャルステージング開示ルール | EstateInventor